ラピュタ・アカデミック

従来にない形で、ラピュタの物語と登場人物の心底を考察する

第7章 パズーとシータの将来を考察(前編)

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 いよいよ未知の領域に入る。実は考察記事としては未だに多く見られる内容だが、結論を出した記事は未だ無い。ただ、これはもう私が思っている事を書くしかないというのだけは前もって御理解頂きたい。こう言っておかないと、大きなものと闘わざるを得なくなってしまう可能性があるからである。(^^; 折角手間暇掛けて作った記事を抹消されたらひとたまりもない。但し、それなりの自信はあるので、今まで通りの書き方で話を進めていく。

 ・パズーとシータのその後、公式

 パズーとシータが結婚したか否かは以前から議論されてたのは申し上げた通りだが、最初、この題を見た私の感想は、
「は?してるに決まってるだろう?」
と言うのが正直な感想だった。しかし、数年前統計を取ったら結婚も交際もしてないという意見が80%を越えたのだという。正直驚いた。私は初見でパズーとシータのそういう雰囲気を感じ取っていたからである。ただこの統計を取った時は、まだラピュタに関する情報が少なく、パズーとシータの関係についてもあやふやだったので、こういう結果になっている気がする。今は私が再三申し上げた読みをする方も増えているので、今統計を取ったら半々くらいにはなるかもしれない。実際、絶対くっついて欲しいアニメのカップルランキングがあったが、ジブリ枠でラピュタカップルはトップだった。
 これはあちこちの記事で見られるので箇条書きするが、小説では後日談があり、パズーとシータは半年間暮らした後シータをゴンドアの谷へ送っている。おそらくシータの旅費を稼ぐ為に働いた期間なのだろう。そしてシータが日常を取り戻した頃、パズーから手紙が届き、軍隊はラピュタの件をもみ消そうとしてる事、ドーラ一家は相変わらず活動してる事、そして、パズーの造るオーニソプターという小型飛行機が完成しそうで、完成したらシータに会いに行くという事が書かれていた。また、あまり紹介されてないが、別れ際パズーはドーラに、私の旦那みたいに立派な男になるんだよ!と言われタジタジだったらしい。そして、いつかその事をパズーに言おうと思っているとシータの心情が記されている。これはかなり良い雰囲気のように感じる。
 また、1枚の有名な絵があり、ご存知パズーがオーニソプターに乗って実際シータに会いに行っている絵なのだが、実はこの絵は一度ボツになっている。これは宮崎監督が、13歳くらいの少年が飛行機を造り飛んでいく事にリアリティが無いと判断し、ボツにしたという事らしい。しかし、だからといってこの設定が否定された訳ではない。13歳では無理でも、2・3年後には実現する事だろうし、現在はこの絵はジブリ美術館でも展示されている事から、2人に起き得た未来なのだ。因みに昔のインタビューで、宮崎監督は、少年はラピュタから目的を娘の家に変え、娘に会いに行く。そんな映画を創りたいと語っている。

 ・監督叩きか?謎記事の陰謀

 しかし最近、ネットで不穏な記事が世間を騒がせている。宮崎監督が、パズーとシータは結婚しないと言ったなどという記事が流出しているのだ。これは確か去年の今頃に初めて見た気がする。最初に出たのが、 宮崎駿「パズーとシータは結婚しません。2人は互いに冒険した友達で恋人ではないからです。」であった。しかし、調べてもソースは無い。それはそうだろう。実はこの記事は、私が第4章で述べた宮崎監督のコメントを弄って、さも2人が結婚する事が無いと印象付ける様に言い換えただけなのだ。それを理解した時、こんな事する輩がいるんだと絶句してしまった。因みにこれと似た記事がもう一つある。書き出しが全く同じなのだが、その後の文言が余りにも「変だ!」と気付く記事であり、ベテランの愛好家からソース無しのガセネタだと見破られていた様だった。
 こういう輩の目的ははっきりしないが、私が推測するに監督叩きが目的ではないかと思われる。しかもパズーとシータのカップルが人気と知っててやっている節がある。要は監督に責任を負わせようという書き方なのだ。勿論愚行なのは言う間でもない。
 こういう記事に惑わされない様に申し上げておくが、そもそも監督は後日談みたいな事は基本嫌うのである。いつだったか監督の言葉で、
「今の時代はドラマとか物語が必要でない時代になってしまっている。物語を自分で吟味しようとせず、説明ばかりを求めてくる。」
と批判されてらっしゃった。あと、現在監督は映画の作成中で忙しく、ラピュタの後日談のみを語る暇は無い筈だ。また、語る事は絶対無いだろう。何故なら亡くなられた高畑勲さんを冒涜する事になるからだ。ラピュタは実は高畑さんの影響が大きい。第2章で高畑さんが宮崎監督に直訴した話もあるし、またこういう映画にはエンディングが必要と言って、ご存知の「君をのせて」が出来たのは高畑さんのお陰なのだ。因みに監督によると、何とこの曲を作詞したのは宮崎さんでなく高畑さんだと言う。だから、監督がもしこんな記事の内容を喋ろうものなら、ジブリの上役等から猛激怒される筈である。
 まあしかし、こんな記事が出るのは、逆にパズーとシータの関係が認知されている証拠という気もするのだが。

 ここまでなら今までの記事と内容は同じである。しかし、2002年にラピュタのブルーレイが発売され、その時新たに起こった事が、私の筆を加速させてくれる事となった。容量上の問題でこちらも前半と後半に分ける事とする。後編は12月24日の発表としたい。